3月5日開催ワークショップ “Take Action!!” レポート

2016年3月5日、SIJP Student Division主催の第二回キャリアイベント“Take Action!!”が開催されました。今回のイベントでは、シアトルにいる留学生を対象に、将来のキャリア目標を達成するために参加者自身が現在行っている活動をサポートするという目的のもと、幅広いバックグラウンドを持つ社会人の方と共に少人数のグループに分かれてもらい、それぞれの目的を達成するための方法をディスカッションして頂き、最後にプレゼンテーションにてアイデアを発表して頂きました。

当日は、石坂誠さん(Microsoft)、近江麻佐子さん(TrendMicro)、鷹松弘章さん(Microsoft)、橋本幸司さん(Oracle)、保坂隆太さん(Microsoft)をメンターとしてお招きし、橋本さんにはイベントの序盤にて、自身の築いてきたキャリアやその時折での考え、並びに今まで抱えてきた問題点や課題に対してどのように対処してきたのかについて講演をして頂きました。

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(写真:SIJPメンバーによるイベント前の打ち合わせの様子)

講演会の中で橋本さんはまず、自身が学生時代に持っていた将来のキャリアビジョンを語ってくださり、その後実際にアメリカで働き始めた際に気が付いた自身の想像と現実とのギャップなど、“学生時代”と“アメリカと日本”という2つの興味深いテーマをもとにお話をしてくださいました。

日本で8年間働いたのち、留学生としてアメリカに渡るという選択をされた橋本さん曰く、この決断は自身の人生において大きなキャリア変更であり、ご家族やお子さんの事でとても悩んだとのことです。しかしながら、それでもアメリカに留学をするという決断をした理由の一つとして、アメリカと日本の会社のシステムの違いがあったと語られていました。

日本の会社では基本的に、プログラミングをするために技術職として入社をしても、将来的に昇進するためには管理職としてマネジメントも行っていかなければならず、それに対しアメリカの会社では、技術職とマネジメントは別枠と捉えているケースが殆どで、技術者としての活躍ができれば、技術者として昇進していくことが可能なのだそうです。

プログラミングをすることは好きだけれどもマネジメントはしたくないと考えていた橋本さんは、アメリカで仕事をする方が自身に適していると感じたとお話しされました。橋本さんの語ってくださった経験談は、アメリカと日本のどちらで将来のキャリアを築こうか悩んでいる学生や、将来的にアメリカで働いてみたいと考えている学生にとって、とても参考になるお話だったかと思います。

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(写真:モデレーターの藤井りなさんと橋本幸司さん)

45分間に及ぶ橋本さんの講演後は、留学生4~5名に対しメンター1名に一つのグループとなってもらい、グループワークに取り組んで頂きました。各々の自己紹介後、参加者の皆さんには、まずは自身が持つキャリアビジョン、そのキャリアゴールに向かう中で留学を決めた理由、そして現在抱えている留学に関する問題や課題をグループ内でシェアしてもらいました。

その後のディスカッションの中で、皆がシェアをした問題点や課題が将来どのようなリスク及びチャレンジを引き起こすかなどを深掘りして考えて頂き、その中でグループとして取り上げる問題点を一つピックアップしてもらいました。

ピックして頂いた問題点や課題は各グループによって様々で、あるグループでは“レールにとらわれないキャリアパス”といった問題提起を行い、インターンや就職に重きを置いて話し合いをしているかと思えば、一方で“今の選択を将来正しかったと思える自信をどの様に支えるか”といった留学における課題を話し合っているグループもあり、グループによって考え方の特色が大きく異なっていたのが非常に印象的でした。

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(写真:グループ・ディスカッションの様子)

ディスカッションの最後では、学生の将来目標を達成するためのアプローチとして、各グループが選択した問題・課題を、留学中にできること&留学後にできることの二点の観点から話し合ってもらい、問題解決のためのアイデアを出して頂きました。

その後イベントの締めくくりとして、ディスカッションの中で話し合って出してもらったアイデアは、プレゼンテーションという形で各グループごとに発表して頂きました。発表の中では、「アメリカ留学中だからこそ出来ることは何か?」と言う問いに対して、“アメリカでしか会えない人に出会う努力をする”といった結論や、「留学後に出来ることは何か?」と言う問いに対しては、”アメリカで学んだグローバルな視点で常に物事を考えるようにし、海外の目線から見た日本の存在を意識として持ち続けることが大切”などの各グループごとに異なる答えを披露して頂きました。

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各プレゼンごとに、メンターの方々から各グループに向けてフィードバックをして頂き、本イベントを終了致しました。これまでSIJP Student Divisionでは、パネルディスカッション形式のイベントを何度か開催してきましたが、今回のイベントでは初めてグループワークの要素をイベントに取り込みました。参加してくださった学生の皆さんからはイベント後、同じ留学生という立場で様々な人と意見交換出来たことが刺激になったとの声を頂くことが出来ました。今回のイベントが多くの参加者にとって留学を見つめ直す良い機会になることが出来たのであれば、企画を担当した身として非常に喜ばしく思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

執筆:大崎雄平
写真撮影:カスター麻理&有賀こうすけ&高木しお
企画:藤井りな&畑中ひらり&大崎雄平

シアトルの日本人女子留学生へ IT×女子 ~ITを通して広げるキャリア~ レポート

2016年2月27日、SIJP Student Division主催、SEA協力のもと、キャリアイベント“シアトルの日本人女子留学生へ IT×女子 ~ITを通して広げるキャリア~”を開催いたしました。今回のイベントは“IT×女子”をテーマに、男性が多いIT業界で女性がどのようなキャリアを築き活躍しているのかお話を伺うことでもっと多くの女性にIT業界を知ってもらおうという趣旨のもと行われました。当日はココ・井上さん(Amazonデザインスタジオ勤務)、野添紗椰さん(日本マイクロソフト勤務)、矢野祥子さん(マイクロソフト本社勤務)をスピーカーとしてお招きし、IT業界の雰囲気や自身のキャリア、仕事に対する思いなどをパネルディスカッション形式でお話していただきました。

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ゲストスピーカー紹介の後、IT業界とはどのような感じなのか、どんな仕事をしているのだろうかといった“IT業界とは”をテーマにパネルをスタートしました。この業界に入ったきっかけやアプローチ方法、働く前の印象と実際に働いてみて感じた事や行っている業務などを聞きながらIT業界についての理解を深めていきました。ITというとコンピュータや数字を扱うのが得意でないといけないというイメージを持っている人が多いと思いますが、皆さんにIT業界で実際に働いてみて感じた印象をお聞きしたところ「クールな印象を抱かれがちだがどちらかというとあたたかくて人間味がある」「ITだからと言ってエンジニアばかりではない」というように、IT業界だからといって理系の人ばかりが活躍するのではないという答えが返ってきました。コンピューターや数学が苦手だからという理由でIT業界を嫌煙してしまっている女性にとって心強いお話でした。

IT業界という大きなテーマについて話した後は、今回のイベントの特徴である“女性“をテーマに皆さんの考えや体験を話していただきました。男性が多いIT業界のなかで女性というマイノリティーな立場であることをどう考えているのかという質問に対し、三人ともが女性であるということをポジティブにとらえていると回答しました。IT業界において女性がマイノリティーという事実は変わらないけれど、それならそのマイノリティーをポジティブに利用してみようという気持ちで働いており、そのような前向きな姿勢でいることが大切であると教えていただきました。

他にもどのようなときに仕事のやりがいを感じるか伺いました。「感謝の言葉をもらったとき」「自分のやっていることは大きいんだと感じたとき」「様々な形でお客さんとかかわって会社のファンを増やすこと」皆さんがそれぞれ自分の仕事に対してやりがいを持たれていることが伝わりました。

最後に参加者の皆さんに一言ずつメッセージをお願いしたところ、「若いうちは失敗やリスクを恐れない」「周りに頼りつつポジティブに働いてもらいたい」「体を鍛えましょう」など参加者を勇気づけるようなアドバイスを頂きました。

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パネル後に行った交流会ではゲストスピーカーの方から自分のキャリアについてアドバイスをもらったり、ほかの参加者と話したりと楽しい時間を過ごしていただきました。交流会中に行ったインタビューではIT業界のことを知って興味がわいた、日本の会社とアメリカの会社、両方からの話が聞けて参考になったなど参加してよかったという感想をたくさんいただけました。

もっと多くの女子学生にITへの関心を持ってもらいたいという思いで始まった今回の企画ですが、仕事にやりがいをもって楽しく働いている女性のお話を聞くことはIT業界に興味を持ったり、自身のキャリアについて考えたりする貴重なきっかけになったと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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執筆:髙木しお (SIJP Student Division)
写真撮影: 柴田れいな (SEA)
企画:藤井りな&畑中ひらり&高木しお

日本人留学生向けワークショップ “TAKE ACTION!!”開催のお知らせ

シアトルにいる日本人留学生の皆さん、留学の経験を将来に役立てたいけれど、留学中に何をしたらいいかわからない、目標はあるけどどうしたらいいかわからない。そのような悩みを抱えていませんか?

今回のワークショップでは少人数のグループディスカッションを行います。留学生活をより充実させるために、抱えている悩みを他の学生たちと共有し解決策を考えましょう。ディスカッショングループにはアメリカと日本、両方の国で社会人経験のあるメンターがつきます。人生の先輩からアドバイスをもらえる貴重なチャンスです!留学というチャンスを最大限に活かす方法を見つけてみませんか?

【内容】

〈講演会〉
IT業界で活躍している社会人の方に、どのように自らのキャリアを築いて来たのかお話を伺います。

〈グループワーク〉
学生3〜4人+社会人1人のグループを作ってワークショップを行います。
まず、グループ内で学生が抱える留学中の悩みについてシェアしてもらった後、グループ毎に1つの悩みをピックアップし、自身の将来にどう今の留学をつなげるのか、今何をすべきなのかについてディスカッションをします。最後には全体で、グループ毎にまとめてもらってシェアします。

【ゲストスピーカー】(五十音順)

石坂さん写真

石坂誠 – Open Source Strategist @Microsoft Corporation

早稲田大学法学部卒業後、NEC(日本電気)で化学業界向け法人営業を担当。その後日本マイクロソフトにてサーバー製品のプロダクトマネージャとプラットフォーム戦略を担当し、2013年より米国マイクロソフトコーポレーションに移籍。マイクロソフトのオープンソース関連とクラウドビジネスのグローバルにおけるマーケティング、営業戦略を担当。2007年MBA(経営学修士)を米国ユタ州ブリガムヤング大学マリオットスクールにて取得。

 

近江さん写真.jpg

近江麻佐子 – Master of Science in Information Management: University of Washington

ロータス、マイクロソフト株式会社にてエンタープライズ向けテクニカルサポートエンジニアを担当。日本ベリサイン株式会社、トレンドマイクロ株式会社にてセキュリティ製品スペシャリスト、中小企業向けサポートチームおよびナレッジマネージメントチームのマネージャーを経て渡米。現在は、University of Washington大学院 iSchool (Science in Information Management) にてデータサイエンス、情報セキュリティを専攻している。

 

鷹松さん写真

鷹松弘章 – Principal Software Engineer Lead @Microsoft Corporation

1994年よりロータス株式会社の製品開発分野を歴任後、マイクロソフト株式会社(現日本マイクロソフト)を経て、2001年に米国Microsoft Corporationに移籍。現在は同社Windows & Device Group 部門でエンジニアリングとマネジメントを担当しており、これまでにWindows Media Center, Windows Media Playerや、Windows Vista 7, 8, 8.1, 10などを手掛けてきた。また年間250人ほどの社員面接も行っている。

 

橋本さん写真

橋本幸司 – Principal Member of Technical Staff, @ Oracle Corporation

日本で日立製作所に8年務めた後、アメリカへ渡りGeorge Mason大学にてSoftware Engineeringマスターコースを修了。その後Amazonにてソフトウェアエンジニアとして5年半ほど活躍。今年2016年の一月からOracleへ転職し、クラウドサービスの基盤となるソフトウェアの開発を担当している。

 

保坂さん写真

保坂隆太 – Senior Business Program Manager, BI@Microsoft, Microsoft Corporation

日本アイ・ビー・エム、ロータス(株)にてプリセールスエンジニア、サポートエンジニアを担当。2000年にマイクロソフト株式会社に転職し大手企業サポートチームを担当し、2006年より企業向けマーケティングチームでマーケティングアナリティクスを担当したのち、2012年にマイクロソフトコーポレーションに移籍。現在はビジネスインテリジェンス・ビッグデータソリューション担当のプログラムマネージャとして活躍の場を広げている。

 

【タイムテーブル】
13:00-13:45 橋下氏による講演会
13:45-14:00 質疑応答
14:00-14:10 休憩
14:10-15:10 グループワークでディスカッション
15:10-15:40 全体でグループワークの内容をシェア、ゲストスピーカーの方々からフィードバック。
15:40-15:45 アンケートの実施

【概要】
日付: 3月5日(土)13:00-15:45 (開場12時半)
場所: Conference Room at Japanese Cultural & Community Center of WA
参加費: 無料
*上限20名まで

【申し込み】
こちらの応募フォームからお申込み下さい。20人限定のためお申し込みはお早めに!
https://docs.google.com/a/sijp.org/forms/d/1esD96lVyrraZ-vyFTcXxJSWpzSPFqQF1QQv_04j3C-c/viewform

【スポンサー】
伊藤園

この度のイベントでは伊藤園様の提供により、参加者の皆様にお茶をお配りいたします。

2月6日開催 中島聡さん講演会 ”Freedom In Mind ~日本独自の価値観に捕らわれないためには~” レポート

2016年2月6日、SIJP Student Division主催 “Freedom In Mind~日本独自の価値観に捕らわれないためには~” がベルビュー・チルドレンズ・アカデミーにて開催されました。今回の講演会のゲストスピーカーには、日米にまたがって幅広い活躍をされ、当時まだそれほど大きな会社ではなかったMicrosoftにてInternet ExplorerやWindowsの方向性を決められ、現在はご自身で立ち上げた会社を運営する天才プログラマーと呼び声が高い中島聡さんをお招きし、SIJPスタッフのアンジーともさんがMCとして進行する形で、この度の質疑応答形式の講演会は行われました。

当日は学生だけではなく多くの社会人を含む、参加者の皆様にお越し頂きました。また、YouTube Liveにてシアトル以外の地域にお住いの方など、講演会に来れない方向けにライブ配信を行い、そちらでも多くの方に視聴してもらうことが出来ました。

DSC01646(写真:冒頭の挨拶を行う講演会の企画者 参川さんと熱海さん)

講演会は、中島聡さんの経歴紹介から始まり、その中でイベント前々日付けでご自身が設立された会社UIEvolutionのCEOに戻ることになられたというご報告と共に、会社が持つビジョンの大切さを説いて頂きました。

ビジョンに関するお話の後は、中島さんご自身が常日頃から疑問を持たれている、日本の学生が持つ大企業偏重主義の価値観についてのお話しを伺いました。中島さんの語る大企業偏重主義とは、高度経済成長期からバブル時代へ移行する流れの中でがっしりと作り上げられた価値観であり、いわゆる一流大学に行くための詰め込み教育を受け、合格すれば遊びほうけの3年間を過ごした後、一部上場企業の内定を取り、その会社にて一生を勤め上げることを人生の成功と定義した考えのことです。

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中島さんは、この価値観が日本で蔓延しているがために、教育ママと呼ばれる親たちが子供を一流大学に入れるために幼少期から塾に通わせ、人がのびのびと遊び、そして色んなものに触れることで沢山のことを学べる大切な時期を犠牲にしていると語られていました。

しかしながら中島さん曰く、一部上場企業だとはいえ、今後どうなるかわからないのが日本の現状であり、現在の終身雇用制度では日本の安定雇用をこれ以上維持することはできない。安定を求めて一部上場企業を選ぶというのは、今では間違った古い考えであり、それであれば自分の好きなことを仕事として納得行くまでやる方が、人生は面白くて豊かになるのではないかとのことでした。

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(写真:真剣にお話を聞く参加者の方々)

周りの子供たちが塾に通う中で、家で科学研究キットを使い試行錯誤しながら実験をされていた若かれし頃の中島さんご自身のお話や、高校生時代にプログラムコードで雑誌デビューした経緯、その後アスキーに入りご自身の好きなことのみに没頭していたお話、そして終身雇用制度が完全に保障されていた時代にも関わらず、一部上場企業を辞めて外資系のMicrosoftに移ったお話を交え、中島さんだからこそ話せる説得力ある考えをその後は語って頂きました。

中でも、17歳の時のコンピュータという夢中になれるものとの出会いが、彼の人生を大きく変えたと中島さんは仰っていました。初めてボードに触れたとき、中島さんは「プログラムを書くために俺は生まれてきたんだ」と悟ったそうです。日本の多くの大学生が自身のやりたいことが見つからないまま内定をとらなければいけないという問題提起に対し、中島さんは色々な経験を若いうちにして、これだったら夢中になれるというものを早く見つけることが重要とお話されました。自身がやりたいことと仕事の内容が一致すると人間は幸せになれるという信条のもと、中島さんは自身のやりたいことと会社のやりたいことが上手く組み合わさるように努力をされているとのことです。また、それぞれの人が自身の好きな仕事をしていないがために、現在の日本では社畜問題などが起きているのではないかとも指摘されました。

DSC01659(写真:参加者との質疑応答の一コマ)

次にアメリカと日本でのキャリアに関する相違点についてお話しして頂きました。アメリカは古い価値観に囚われている日本に比べ人生の軌道修正がしやすく、キャリアを変えることに対してオープンマインドであるということ、その一例として45歳でキャリアを変えたり大学に行くことはアメリカではごく普通のことであると語られました。

世の中どうなるか分からないのだから、打算やあまり先のことを考えずに、これが自分の居場所だと思ったらそっちに行くべきであると、その後中島さんはお話をされました。また、アメリカでは会社と個人の関係が比較的対等な立場となり、部下と上司でもお互いがリスペクトし合うことが成功するうえで欠かせないことだそうです。

良い仕事をすることがお互いの信頼関係を作ることになるとも語られ、特にIT業界では、ネットを通じて会社をまたいだ人脈作りを行ったり、プログラムを無償提供するオープンソースが個人を宣伝する場として機能しているがため、その場で知った顔も知らない人を自分の会社に誘ったりするような動きが活発に起きているそうです。また、日本で一般的な昇進に伴う技術者から経営側の立場への異動などがアメリカの会社では存在せず、アメリカではプログラマーはプログラマーの技術レベルごとに給与が決められ、人によってはマネージャーよりも稼ぐことも可能といった、各個人の役職ごとの力を評価するこのシステムをアメリカの柔軟性と評価されていました。

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最後に、中島さんが一緒に働きたいと思う人について、頭の回転が速く、賢くてビジョンを話した時に目を輝かせて前のめりになってくれる人を挙げられていました。中島さんは常日頃からこういう世界が来るといいな、これがあったら便利だな、これをこうしたらビジネスになるな、と想像することが習慣となっており、それが自身が設立した会社のビジョンに繋がっていると語られていました。正解がないこの世の中において、柔軟な考え方をすることが大事であるという信条が、このような習慣に結びついているとのことです。

締めの言葉として、中島聡さんから学生の皆さんに向けて「妥協せずに自分が頑張れる仕事を見つけてほしい」とのメッセージを頂きました。今回の講演会では、参加者の方と中島さんの活発な質疑応答が行われました。質疑応答を通し、中島聡さんに普段なかなか聞けない質問を直接投げかけることが出来たことで、参加してくださった方にとって今回の講演会は大変貴重な時間になったことと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

執筆:熱海将馬
写真撮影:藤井りな
企画:参川翔&熱海将馬

SIJP Student Divisionでは、これからも学生のキャリア構築に貢献していくためのイベントを開催していきます。2月27日(土)には女性留学生を対象に「IT × 女子 ~ITを通して広げるキャリア~」を開きます。興味のある方は是非ご参加くだ さい。

ご意見ご質問などは下記のメールアドレスまでご連絡ください。
Contact

当日中継された動画はこちらになります。

シアトルの日本人女子留学生へ IT×女子 ~ITを通して広げるキャリア~

 

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シアトルにいる女子留学生のみなさん。ITなんて…男性ばかりのイメージだし…私にできるのかな…?とIT業界への就職を懸念していませんか?性別なんて関係ない!今回はIT業界で働く現役女性社員の方々3名をお招きして、IT業界でどのように働き、キャリアを築いているのかパネルディスカッション形式でお話をしていただきます。仕事内容に加えて、女性ならではの悩み、強みなどを聴ける良い機会になります。また軽食を取りながらの質疑応答の時間も設けていますので、質問を通してIT業界への関心を広げて頂けたらと思います。

 

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ゲストスピーカー1

Coco Inoueさん
MicrosoftでData Scientistとして長い間活躍し、現在はAmazon Design StudioのBusiness Intelligence TeamでPrincipal Program Managerとして主にレポーティング、BIなどを中心に活躍している。

 

ゲストスピーカー2

野添紗椰さん
関西大学商学部を卒業後、2013年に日本マイクロソフトに入社。コンシューマーパートナーグループ、リテールビジネス統括本部において、チャネルエグゼクティブとして活躍している。

 

ゲストスピーカー3

矢野祥子さん
2001年にマイクロソフト日本法人に入社し、主にOEM営業/サポート部門で日本のWindows PCメーカーのWindows PC開発支援を担当したのち、本社に異動して現在は本社Windows 部門で大手OEMのPC開発を支援している。

 

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13:00 開場
13:30 パネルディスカッション開始
15:00 交流会
16:00 終了

当日は軽食として海鮮プレート、伊藤園さん提供のお茶をご用意しております。交流会では軽食を取りながらゲストスピーカーの方への質問やほかの参加者とのお話をお楽しみください!

 

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日時 2月27日(土)13:00~16:00

会場 和みティーハウス 519 6th Ave.S Seattle, WA 98104

参加費 無料図15

以下のリンクよりお申込みください

https://www.eventbrite.com/e/itit-tickets-21537933539

 

伊藤園

中島聡氏講演会 Freedom In Mind 〜日本独自の価値観に捕らわれないためには~ ライブ配信のお知らせ!

2月6日に開催される中島聡氏の講演会 Freedom In Mind 〜日本独自の価値観に捕らわれないためには~のライブ配信が決定いたしました!PSTでは2月6日(土)午後5時から、日本時間では2月7日(日)の午前10時から配信予定です。

下記のYouTube Liveにて配信予定ですので、当日来られない方は是非YouTube Liveを通してイベントにご参加ください。もちろん、当日会場に来られる方は中島聡さんに直接質問をできるチャンス&スポンサーの提供による軽食のサービスがあるので、是非会場までお越しください。

11月14日開催パネルディスカッション ”Ways to Make a Decision” レポート

2015年11月14日、SIJP Student Division主催 ”Ways to Make a Decision” がワシントン大学にて開催されました。意思決定というテーマのもと、三名のゲストスピーカーの皆さまにこれまでの経歴の中でどのように意思決定を下してきたのかをパネルディスカッション形式でお話ししていただきました。

SIJPパネルディスカッション宣伝ゲストスピーカーのプロフィールは下記のものとなります。(詳細はこちらをご覧ください)

①尾中泰:DEO兼ビジネスプロデューサー
②鷹松弘章:マイクロソフト プリンシパル・ソフトウェア・エンジニア
③大野拓未:シアトルの最大手情報サイトJungleCity代表取締役

今回モデレーターとしてアメリカビジネス動画インストラクターとして活躍されるカスター麻理さんと、SIJP Student Divisionの代表である吉田拓穂さんに担当していただきました。また、当日は遠方の方もインターネットを通して参加していただけるようにと、Periscopeというアプリから動画配信を行いました。

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Periscope配信の様子

当日は大雨にもかかわらず、40名以上の参加者にお越しいただきました。パネルディスカッションはスピーカーの皆様の経歴紹介から始まりました。ジャングルシティの大野さんは留学生の方々と似た経験を持っておられ、シアトルには学生時代にとりあえず行動してみようという姿勢でやってきて来られたそうです。驚くことにお三方とも学生時代に勉強していたことと今やっていることが違うそうで、そういった経験から学部にとらわれず、とにかく好きなことをやりきることが必要だとお話しされていました。

その後のパネルディスカッションでは、参加された学生への質問に答える形で、就職する学生に向けたアドバイスをしていただきました。その中で尾中さんは、アメリカでは自分から発信する力と提案する力が不可欠であり、反対に日本では隠れた場所での協力関係の構築といったアメリカとは違った力が必要になってくると語られました。自分は何が向いていて、どのような業種が向いているのか。自身がアメリカと日本のどちらの環境が向いているのかや自身の職業の適正を知るために、性格診断で自分の性格を知ることや、インターンなどの経験を積むこと、そして業種の方に話を聞くことが大切であるとのアドバイスをいただきました。

次に将来何をしたいか分からないという悩みを抱えた学生にアドバイスをしていただきました。鷹松さんはそういった悩みを抱えた学生に対し、小さいころに夢中になっていたものは何か考えてみるとよいと提案されました。その中で、自分が好きなことは不変ではなく、変化していくもの。好きなことが変わってもいいので、とりあえずやってみるという姿勢や、好きなことを好きなだけやることが大事だという考えを語られました。また、鷹松さんはやらずに後悔よりやって後悔という信条を持ってらっしゃるそうです。

最後に、自身の道を切り拓くためのアドバイスとして、尾中さんは、常に頭の中にアンテナを張り、疑問を持ちながら考動(考えて動く)することが大切であると語られ、大野さんは他人にとらわれずに自分のこだわりを保ち続け、こだわりを追求した結果が自身の成功の秘訣だとお話しされました。

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イベント終了後、多くの参加者がゲストスピーカーのもとに駆けつけ列を作り、個人的な質問を聞いたり感謝の言葉を述べていました。今回のパネルディスカッションを通し、様々な考えを共有し話し合えたことで、参加者のみならずゲストスピーカーの方々にとっても有意義な時間となったことと思います。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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執筆:畑中ひらり (SIJP Student Division: Career Development Department所属)
写真撮影:カスター麻理&上岡けいろう
企画:吉田拓穂

SIJP Student Divisionでは、これからも学生のキャリア構築に貢献していくためのイベントを開催していきます。2月6日には中島聡氏による講演会を、2月27日(土)には女性のキャリアに関するワークショップを女子学生に向けて開きます。ワークショップの詳細は近日公開予定ですが、興味のある方は是非ご参加ください。

ご意見ご質問などは下記のメールアドレスまでご連絡ください。
Contact

当日中継された動画はこちらになります。

中島聡さん講演会のお知らせ Freedom In Mind~日本独自の価値観に捕らわれないためには~

中島聡さん講演会22月6日土曜日にベルビューチルドレンズアカデミーにて、ソフトウェアエンジニアである中島聡さんをお招きして「Freedom In Mind~日本独自の価値観に捕らわれないためには~」と題した、学生向けの質疑応答形式の講演会を開催します。

日本人学生の皆さんへ。知らず知らずのうちに日本独自の価値観に捕らわれていませんか?就活を控えた方やグローバルな視点を持ちたいと考える日本人学生を対象に、何かを考える際に1つの考え方にこだわらず、新たな視点をもって臨んでもらいたい!という思いから、日米にまたがって活躍され、NHKを始めとする様々なメディアにも出演されている中島聡さんをゲストにお招きして、質疑応答形式の講演会を行います。学生の皆さんの素朴な質問などをぶつけることの出来る良い機会ですので、是非ともご参加ください。

イベント概要
2月6日(土) 17:00~19:00
開場はイベント30分前の16:30からを予定
参加費:無料
会場:Bellevue Children’s Academy
Address: 14600 NE 24th St, Bellevue, WA 98007

参加方法:Eventbriteから申し込み
*早期申し込み特典として、1月30日までに申し込みを頂いた方にMicrosoftのペンとノートをプレゼント致します。欲しい方はお早めの申し込みをどうぞ。

当日は軽食として、スポンサーである伊藤園さんとTRESさんの提供のもと、お茶とサンドウィッチをご用意しております。また、このイベントは大学生・大学院生を対象としておりますが、もし学生向けにフォーカスした内容になることを了承して頂けるのであれば、大学生以外の方もご参加頂けます。

中島聡さんプロフィール

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もっと詳しいプロフィールはコチラ↓(中島聡さんのブログ)
http://satoshi.blogs.com/about.html

イベント・スポンサー

Student Division Essay No.5 赤池奈津子さん

 

今回のエッセイは学生ながらもSIJPの縁の下の力持ちとして、2014年から2015年春までの間に数多くのSIJPイベントの開催及び運営に携わってくれた赤池奈津子さんに書いていただきました。

赤池さんはBellevue College在学中、英語やロジカルシンキングを学びながらSIJPの学生部として活動を行ってきました。現在は日本に帰国し、GoogleのSTEPインターンという学部生向けのエンジニアリングインターンに参加しています。

 

  • SIJPとの出会い

私がSIJPの存在を知ったのは、留学一週目のときでした。留学してすぐ周りの人達にITの勉強をしていることを伝えたら、偶然SIJPを知っている方がおり教えていただきました。その後すぐに、スコット津村さんの講演会イベントに参加し、SIJPメンバーの方にぜひ参加させてほしいと伝え、SIJP学生部のメンバーとして活動していくことになりました。

 

  • SIJPの活動の中で得たもの

SIJP学生部の活動を通して得たものは、多くのエンジニアの方々と出会いそしてお話をしたことで、自分の将来の可能性を大きく広げられたことです。SIJPを通してエンジニアの方達とお話しをする事がなければ、今の自分がエンジニアを志す事も、Googleのインターンに応募することも考えられなかったと思います。しかし多様な経歴を持つエンジニアの方々とお話する中で、自分の中にも意欲が芽生え始め、多くの事に挑戦していくようになりました。ジェームズさん、落合さん古川さんの講演会では、書記としてレポートを書くので連絡させてくださいと講演をしてくださった方に声をかけ、お話しさせていただいたりもました。多くの方と話す機会があったことは、自分のことを振り返って考えるとてもよい機会になりました。

 

  • 進路について

SIJP主催の就職転職講座に参加した際に学んだことは、日本帰国後に行った就職活動の指針となりました。現在はエンジニアとして活躍できるよう、基礎を学んでいるところです。

Student Division Essay No.4 松本亜依さん

松本さん

松本亜依さんは大阪大学外国語学部外国語学科英語専攻に所属し、アメリカ演劇・文化を研究していました。大学3年生の時に、英語を習得したいという想いと、将来何をしたいか考えるためにビジネスを学びたいという想いから、1年間休学してアメリカとカナダに留学しました。コロンビア大学でアカデミック・イングリッシュを習得後、UCSDにてビジネスマネジメントを学び、その後Sprott Shaw Collegeでマーケティングとセールスの課程を修了しました。就職活動においては、上記で身につけたスキルを活かしながら自分の中にある好奇心を追求して働きたいと考え、IT業界を中心に見て活動を行いました。

 

自分にとって就職活動とは

私にとって就職活動とは、自分が幸せになれる場所を選ぶことでした。良い会社はたくさんあります。その中で、自分が幸せを掴むことができる場所はどこなのか。そもそもどういう状態が自分にとって幸せなのかということから、ひたすら考え続けました。ただ、今振り返ってみれば答えは自分の中にあって、どれだけ素直になれるかということが大事であったと思います。

就職活動を始めた時から、ある会社が頭の中に浮かんでいました。シンプルな、しかし、普遍的だと思えるビジョンのもと、その会社の事業は社会にインパクトを与え続け、私の生活に希望を与えてくれていました。社員の方々は楽しく自由に働き、互いを尊重しながら常にbetterを目指していました。その会社としての姿は私にとってまさに理想であり、私もその方たちと一緒にビジョンに向かって世の中を良くしていきたいと憧れていました。しかし、その憧れを語るには勇気が要りました。私は大学受験の際に挫折を味わい、そこから自信を取り戻せないままでいたからです。自分のように何も成し遂げていない人間が夢を語ったところで馬鹿にされるのではないか、自分のような人材をその会社は求めるのだろうかと不安でした。そのため理想を描きながらも、それを実際に目指すようになるまで時間がかかりました。

就職活動中はもちろん他の会社も見ていて、魅力的な会社にたくさん出会いました。ただ、自信がなかったため自分を曝け出さず、控えめに人と接して自分に嘘をついたまま企業を受けに行っても、結果は惨敗でした。半ばやけっぱちになり、ある企業の選考で自分の魂から込みあがる思いをぶつけてみました。すると、そこから不思議なほど他社の選考も含めて通過するようになりました。選択肢が増えていく中で初めて、自分は選ばれるだけではなく自分の中に判断基準を持って選びに行くのだと自覚しました。そこから初めて、自分の幸せのために就職活動を進められるようになりました。憧れがあるのに、なぜそれを目指さないのだろう。いま人生で夢を見ることをやめたら、いつ夢を描くようになるのだろう。今、挑戦するしかないと思いました。

 

その憧れを持っていた会社に応募し、選考を重ねるたびに祈るような気持ちでした。もちろんその会社について調べて理解を深め、社員の方々とお話しさせていただいて準備はしていました。自分の思い描いている理想像とのズレや、応募している職種で求められていることを自分がいかに満たしているかを熟知して選考を受けていたのです。結果として、その会社から内定を頂くことができました。夢が叶って嬉しい、安心した、さて、ここからどのような人生を描いていこうかとやる気に満ち溢れました。それと同時に、いわゆるマリッジブルーのように、本当にこの会社でいいのだろうかと悩みだしました。約1ヶ月間も悩み続けることになります。

ミスマッチの原因となる不確定要素を出来るだけ減らそうと、そこからさらに社員の方々とお話しさせて頂きました。日頃就活に携わり、キャリア選択にアドバイスをくれるような人にも相談してみました。人それぞれ、私のことを想っていろいろなことを教えてくださいます。しかし最終的にその会社で働くという決断に至らせたもの、それは原点に立ち返って、憧れでした。自分の心をここまで掴むもの、きっとこれを自分は望んでいるのだろうと思いました。自分の成し遂げたいことや働く環境も全て鑑みた上で、ここで働こうと決心しました。確かに働きだしてみて分かることも多いでしょうし、キャリアや幸せについての考え方も変わっていくとは思いますが、今の自分にとってはこの選択がベストであり、また、そう思えるように入社してから自分が誇れる結果を残そうと思っています。

 

就職活動に役に立ったこと

繰り返しになりますが、私は就職活動とは自分の幸せが何であるかを知り、それを叶えられる場所を選択することだと思っています。ある人は就職活動中に働かないことを選択して、進学したり旅人になったりするかもしれません。また、働くとしても企業に入るのではなく、自分で起業したり家業を継ぐ人もいると思います。どんな決断も、当人が覚悟を持って選んだものであれば正解となるのです。しかしより狭義に、どこかの会社で勤めることを前提とした日本における新卒の就職活動に絞って、私が役立ったと思うことをシェアさせてください。

自分の幸せが何であるかを知り、それを叶えられる場所を選択するために、就職活動は3つのステージに分けられると考えます。

1. 自分の幸せを考える
2. 幸せを掴むことができそうな会社を見つける
3. 志望する会社に合格する

ただし、このステージは就職活動中に何度も行き来するものですし、その度に考え方が変わるものです。それを踏まえた上で、もし使えそうだと思えば試してみてください!

 

1. 自分の幸せとは何かを考える

私が幸せになれる条件とは、インターネットの力で社会を変革すること、若いうちから活躍できること、女性が出産後も昇進し続けられること、会社のビジョンに共感できること、楽しく自由に働くことができることなど、様々ありました。どうやってそれぞれ見つけていったのか。効果的なのは、未来の幸せを妄想することです!それを強くイメージして、叶うものだと自分に言い聞かせること。もしくは、そうなって然るべきとまで思ってしまう。普段これを行っていないと、そんなことしたってと卑屈になってしまいがちですが、一人で難しい場合は友達や信頼出来る人と語りあってみてほしいです。それだけでワクワクするでしょうし、それが実現するかもと思うと、お互いに励まし合って頑張りたい気持ちになると思います。

日本の就職活動では、自己分析がするべきこととして一番に挙がることが多いです。ただ、この段階では私はあまり必要ないと思っています。私も試していましたが、理想像を考える上で新しい視点をもたらしてくれましたが、根本的に役立ったとは思いませんでした。どうなりたいかによって、これからの振る舞い方は変わっていくのですから。

 

2. 幸せを掴むことができそうな会社を見つける

一度自分の幸せが何かを知れば、次にすべきはそれを叶えられそうな場所を見つけることです。これは、学生生活を通じて社会の動きや成り立ちを知っているか否かで、大きな差が出るところです。就活を早めに始めた方がいいというのは、多くの学生は社会について無知で限られた選択肢しか知らないからだと思います。

 つまり、ここから先は情報が命です。 

私は、そもそもビジネスとは、会社とは、ということから知る必要がありました。そのためには、インターネットや本で経営や業界について学ぶのが手取り早かったです。基礎を知った上で実際に理想の会社を見つけるには、選択肢を自分の頭の枠から一気に広げる必要があります。これについては、すでにその幅広い知見を持っている人の知恵を借りるのが良かったです。多くの業種と関わりのある職に就いている社員の方や、キャリア相談を受けている社員の方、ビジネスについて詳しい先生、就活を終えた先輩方などに質問するのが効率的だと思います。そのとき重要なのは、質問の仕方です。自分が望んでいることを伝えた上で、彼らが自分の選択肢を広げる答えを与えてくれそうな質問をしていました。選択肢を広げて、だいたい志望する会社に目星がついたら、あとは自分の幸せの条件と何がマッチして何が合わないかの証拠集めをします。これは会社のウェブサイトや、オンラインの口コミや記事、また、その会社の社員の方々に話を聞くことが有力です。

 

3. 志望する会社に合格する

志望する会社を見つけたときほど、冷静さと熱意を両立させることが難しいと思います。熱意は最大の武器ですが、内定を得るには戦略的になる必要があるからです。戦略的であるとは、相手が何を望んでいるかを理解し、自分がそれにいかにマッチしているかを示すことです。また、会社側は採用を通して未来を切り開いていく仲間を探しているのですから、相手にどのようなメリットや展望をもたらすことができるかという視点が特に大切になってきます。それを証拠を提示した上でうまくアピールできれば、内定は出ると考えています。

この時に実は、自己分析が効くと思います。自分を相対的・客観的に捉えることができ、自分の売り出し方が分かるようになるからです。注意して欲しいのは、自分ができること・得意なことを中心に考えるべきということです。日本人は一般的に勤勉で完璧主義だからこそ、自己肯定感が低いと思います。私もそうですが、自分のできないこと、不完全なところばかりが目につきました。しかし、それでは客観的な自己分析とは言えません。過去を振り返ってみて、ある一定レベルまでは出来ていたということすべて、或いは、他人と違うと思うところすべて、掘り起こしてみてください。いかにご自身の存在がスペシャルか気がつく時が来ます。

 

また、自己分析がここで役立つ理由として、相手にとっても自分にとっても納得感のある証拠を見つけることができるからです。私は具体例を選ぶとき、相手が納得しそうだという観点に加えて、自分が熱を込めて話せる内容を選んでいました。それがパーソナルでセンシティブな内容であっても、それを話すことが正しいと思うのであれば伝えました。そこでも、「私の気持ちを理解してよ!」とヒステリックになるのではなく、相手の質問の意図などを踏まえた上で、誠意をもって自分の考えを伝えていました。このように、冷静さと熱意の双方を利用すると、選考を進みやすかったです。

ただ、この段階は試験やGD、面接など、慣れという要因がその合否結果に大きく関わると思うので、練習が必要だと思います。私の場合は、面接は会話だと思って挑んでいて特に問題がありませんでしたが、グループディスカッションは慣れるまでに時間を要しました。なので、フィードバックをもらいながらセミナーや実際の選考過程で修正を繰り返しました。これは小手先のテクニックではなく、会社に入ってチームとして有益に働く上では必須の能力だと後から思ったので、身につけておいて良かったです。

就職活動はよくマッチングだと言われますが、What I Wantを知り、What They Wantを知った上で、アピール方法をデザインするということが大切だと思います。その方法は無数にあるので、試行錯誤しながら就活を進めてみてください。

 

現在の状況

就職活動が終わった今でも、やりたいことは何なのか考え続けています。終わった後の方が、緊張も解けてクリアに考えられるようになり、また、納得する結果を得たことから自分の未来に希望を持てるようになって、ますます大きな夢を抱くようになっています。ただ、自分はまだ何者でもないのだというコンプレックスが強いです。その点では、早く社会に出て結果を残したいと思っています。

よく学生のうちに遊んでおくよう言われますが、本を読んだり大切な人と一緒に時間を過ごして日々を楽しんでいます。就職活動を通して自分にとっての幸せを考え抜いたからこそ、幸せを感じる瞬間が身の回りにあることに気がつき、それを大切にするようになりました。

ただ、大学に入ってからアルバイトしかしていないような生活でしたので、自分の専攻である英語を学び直したり、簿記を勉強してみたり、ビジネス書を読んでみたりと、興味の向くものは全てやってしまうつもりです。学生は時間があると言われる一方で、お金のなさでどうにも難しいこともありますが、それは夢として持っておくなど将来の楽しみとして繰り越します。

 

このように、夢を描きながら幸せを噛み締め、何者でもないコンプレックスを抱える日々で、使命感が自分の中に生まれてきました。私は今まで多くの苦労を味わってきたと思っていましたが、自分は恵まれた環境に居ると思うようになったのです。日本に生まれ、平和な環境のなか裕福ではないにしても食べるものには困らず、望む教育を享受できて、就職活動でも納得のいく決断をできたということが、地球全体で見ればいかに稀有であるかと気がつきました。

幼い頃から志向が日本の外に向き、社会全体の課題が目につきやすかったため、この世は生きにくい世の中だと悲嘆していましたが、世界を自分がリードすることで、良くなることもあるのではないかと思えてきたのです。素晴らしい会社と出会い、そこで働くというチャンスを与えて頂いているなら、それを最大限に活かすべきだと思っています。

これは、私が夢を語るようになってから、ビジョナリーな人と話す機会が増えた影響でもあると思います。彼らと話していると、自分の夢も叶うのかもしれないと思えて来るのです。これからも自分の夢を想像し続け、社会にそれを実現していきたいと考えています。

 

将来の夢

私は今、人生のテーマとして夢を3つ描いています。

「女性の社会進出を推進する」

私は、女性が出産・育児を経験した上でも生涯を通じて学習・労働できる世の中を実現させたいです。そのためにまずは、自分がそのような生き方を実践するとともに、女性が働きやすい環境を創っていきます。母になった上でどのように職場に復帰してキャリアアップをしていくのか、それが可能な職場をどのように設計していくのか、また、そのような環境をどのように社会に広めていくのかなどは、自分にとって生涯にわたって重大な課題であり続けるでしょう。

これは、自分の家系が家父長制のもとで女性が苦しんでいるように見えた経験からです。なぜ、女性も優秀なのにただ男性を持ち上げて、彼らが偉そうに振る舞うことを手伝ってあげるのがいいのだろうと憤りを感じていました。また、PMSやセクシャルハラスメントに悩まされた経験から、女性が生きやすいようになればいいのにと思ってきた経験からです。女性自らもよく知らないような、女性に特有の問題もあると気がつきました。問題を女性に限定する必要はないかもしれませんが、女性が社会、特に職場において力が弱いのであれば注力すべきだと思っています。

 

「個性が輝く教育環境を提供する」

子供も大人も、モチベーションを大切にして、それぞれ好きなこと、得意なこと、興味のあることに集中できる教育環境を提供したいです。それは、他人の期待や社会が定めた基準に従うのではなく、自分で目標や軸を設定して生涯学習を楽しむことができる環境です。そのために私は、社会の仕組みを知るとともに多様な価値観に触れながら、目の前の一人一人の幸せをどう実現できるかを考えていきます。

これは、私が学生のときに、周りが勉強をつまらなさそうなもの、何かに意欲的に取り組むことをかっこ悪い事ととらえていた経験に基づいています。私は幸いにも勉強をどう面白くできるかを知っていましたし、親は私の活動や選択を支配せずに受け入れてくれました。しかし周りには、ある親は勉強をして良い成績を取れとその面白みも語らずに強制し、ある教師は生徒に考えさせるのではなく価値観を押し付け、ある友達は自分が学びたいことがあっても家庭の事情から進学できず、たくさんの問題が横たわっていました。今の教育が抱えている問題はまた少し変わっているかもしれませんが、より良い教育を追求していきたいです。

 

「世界をフルに味わって生きる」

とにかく色々なことを経験したいです。海の波がさらっていく足の砂、愛する人の身体に響いて聞こえる声、脳まで包み込まれるお吸い物、それぞれが与えてくれる感動体験を大切にしたいのです。自分があることを経験するとき、それをどのように感じ、また、解釈するのか。素直に新鮮に世界を感じて生きていきたいです。

これは、自分がどのような人間でありたいかということについてです。経験を積むほど謙虚でいること、感謝と愛を伝えること、相手を尊重すること、どれも月並みに聞こえますが、実践するには難しいことです。これらを可能にするのは、共感だと思っています。いろいろな経験を積み、自分の中に価値の基準を育み、共感によって様々な見識を深めることで、魅力的な人物でいたいと思っています。